
売上が小さいうちはBASE、売上が伸びる見込みならShopifyが有利になりやすい
月額0円で始められるBASEのスタンダードは、売れた分にだけ費用がかかる仕組みです。一方、売上が増えるほど、売上に比例する費用の差が効いてきます。本稿の計算では、月の売上が約9.5万円を超えるあたりから、Shopify Basicのほうが総費用は小さくなります(平均単価5,000円・BASEの決済手数料とサービス利用料の合計と、Shopify Basicの月額・決済手数料を比べた場合。計算式は後述)。
BASEのグロースは月額が高い代わりに、サービス利用料が0円で決済手数料も下がります。月の売上が約37万円を超えると、BASEのスタンダードよりグロースのほうが安くなります(同じ条件の計算)。
この記事で比べるのは、月額、決済手数料、サービス利用料、振込手数料の4つです。金額は2026年10月26日に、BASEとShopifyの日本向け公式ページで確認しました。税込・税抜の扱いは公式の表記に従っています。計算例の売上や注文数は、すべて編集部が作った架空の数字です。
Shopifyの手数料をさらに詳しく知りたいときはShopifyの手数料一覧、プラン別の月額はShopifyの料金ガイドにあります。
費用は4つに分けて比べる:月額・決済手数料・サービス利用料・振込手数料
BASEは「決済手数料+サービス利用料」の二段、Shopifyは「プラン月額+決済手数料」の二段で考えると、同じ土俵で並べられます。 まず、公式ページに載っている率と額を一覧にします。
| 項目 | BASE スタンダード | BASE グロース | Shopify Basic |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円 | セットアップ手数料なし(料金FAQの記載) |
| 月額 | 0円 | 16,580円(年払いの月あたり)。月払いは19,980円 | 3,650円(年払いの月あたり)。月払いは4,850円 |
| 決済手数料 | 3.6% + 40円 | 2.9% | 3.55% + 0円(Shopify ペイメントのオンラインカード) |
| サービス利用料 | 3%(商品が売れたとき) | 0円 | なし。外部決済サービスを使うと取引手数料2% |
BASEのグロースの年払いは198,960円(税込)と表示されています。月あたりに直したのが16,580円です。BASEのPayPay、Amazon Pay、PayPalを使う場合は、決済手数料がスタンダードで4.6% + 40円、グロースで3.9%になります(どちらもシステム手数料相当の1%を含む表示)。
Shopifyは、Growの月額が年払い10,100円・月払い13,500円で、決済手数料は3.4%です。Advancedは年払い44,000円・月払い58,500円、決済手数料は3.25%です。外部決済サービスの取引手数料は、Basic 2%、Grow 1%、Advanced 0.6%、Plus 0.2%です。Shopify ペイメントを使うかぎり、この取引手数料は発生しません。
BASEのスタンダードは、決済手数料3.6%にサービス利用料3%が加わるので、率だけを見ると合計6.6%に40円が加わります。この合計は、公式の値を足し算したものです。
月商10万・40万・100万円の総費用を計算してみる
同じ売上でも、BASEのスタンダードは売上に比例して費用が増え、グロースとShopifyは固定費の分だけ最初が重くなります。 下の表は、平均単価5,000円の架空の店で、月の売上を3段階にした計算例です。
計算式は次のとおりです。注文数は「月の売上 ÷ 5,000円」で、10万円なら20件、40万円なら80件、100万円なら200件です。
- BASE スタンダード:売上 × 6.6%(3.6%+3%)+ 40円 × 注文数
- BASE グロース:売上 × 2.9% + 16,580円
- Shopify Basic:売上 × 3.55% + 3,650円(年払いの月あたり。Shopify ペイメントのオンラインカードのみの場合)
| 月の売上 | BASE スタンダード | BASE グロース | Shopify Basic |
|---|---|---|---|
| 10万円(20件) | 6,600 + 800 = 7,400 | 2,900 + 16,580 = 19,480 | 3,550 + 3,650 = 7,200 |
| 40万円(80件) | 26,400 + 3,200 = 29,600 | 11,600 + 16,580 = 28,180 | 14,200 + 3,650 = 17,850 |
| 100万円(200件) | 66,000 + 8,000 = 74,000 | 29,000 + 16,580 = 45,580 | 35,500 + 3,650 = 39,150 |
この計算例には、振込手数料、ドメインやテーマ、アプリの費用、返品・チャージバックの費用は含めていません。決済手段の構成(カードのみか、PayPayなども使うか)で率が変わる点にも注意してください。
見方のコツは、損益の分かれ目を自分で出すことです。平均単価が5,000円なら、BASEのスタンダードは売上の7.4%(6.6%+40円÷5,000円)に当たります。Shopify Basicとの差は3.85%です。固定費の差3,650円をこの差で割ると、約9.5万円で逆転します。BASEのグロースとスタンダードの差は4.5%で、16,580円を割ると約37万円です。平均単価が変われば、40円の固定部分の割合が変わるため、分かれ目も動きます。
月払いの場合は、BASEグロースが19,980円、Shopify Basicが4,850円になり、分かれ目が少し後ろにずれます。
Shopify Growは、100万円の例で10,100 + 34,000 = 44,100円です。Basicより高くなるので、スタッフアカウントなど機能の理由がなければ、売上だけで上位プランを選ぶ必要はありません。
振込手数料と入金のタイミングも確認する
BASEは振込のたびに手数料がかかるため、売上の入金を何回に分けるかで実質の費用が変わります。 BASEのヘルプには、振込手数料が1申請ごとに一律250円、事務手数料が2万円未満で500円、2万円以上で0円と書かれています(2026年10月26日確認。ページに更新日の表示はありません)。
つまり、2万円未満の申請は250円+500円の750円が引かれます。2万円以上なら250円です。月に1回、40万円をまとめて申請するなら250円、1万円ずつ何度も申請すれば、そのたびに750円がかかる計算です。定期振込は事務手数料が0円とされています。お急ぎ振込と最速振込には、別の手数料が設定されています。
入金は、申請から10営業日が基本で、「最速振込」を使うと最短で当日です(BASE公式料金ページ)。
Shopifyの日本での出金手数料と入金サイクルは、自店の画面で確認します。Shopifyの無料体験で、決済の設定画面にある入金の項目を見て、手数料の有無と頻度を確認してください。
機能・拡張性・海外販売は、どこまで違うかを確認する
BASEはどのプランでも機能とサポートに差がなく、プランは費用の払い方の違いです。 この点はBASEの公式料金ページに書かれています。プラン変更はいつでもでき、グロースへは即時、スタンダードへは契約期間の終了後に切り替わります。
一方Shopifyは、プランで機能とスタッフ数などが変わります。Shopifyの店の運営人数を増やす予定があるなら、プランごとのスタッフアカウント数を料金ガイドで確認してください。
決済手段の違いは、日本のShopify ペイメントの公式ヘルプに次の記載があります。JCBは日本円の取引かつ日本の顧客のみで、JCBの承認は手動審査で最長3週間かかります。Discover、Dinersも有効化されます(2026年10月26日確認)。海外の顧客向けのカード受け付けは、この条件を踏まえて確認します。
拡張性、越境販売の機能、定期購入、アプリ数、コンビニ払いや後払いの対応は、この記事の比較に含めていません。自店に必要な項目を、次の順で自分の画面とヘルプで確かめてください。
- 受け付けたい支払い方法(カード、コンビニ、後払い、PayPayなど)が、どちらのサービスで使えるか
- 海外の顧客に売る予定があるなら、対応する通貨・言語・配送の設定
- 定期購入や会員向け価格など、売り方に必要な機能
- 将来の乗り換えを考えて、商品・顧客データを書き出せるか
どんな店にどちらが向くか
固定費を抑えて小さく始めるならBASE、売上が伸びた後の費用や運営の幅を重視するならShopifyが合います。
BASEのスタンダードが向くのは、次のような場合です。
- 初期費用と月額を0円に抑え、売れた分だけ払いたい
- 月の売上がまだ小さく、数か月の様子を見たい
- どのプランでも機能に差がないことを重視する
Shopifyが向くのは、次のような場合です。
- 月の売上が、計算上の分かれ目(本稿の例では約9.5万円)を超えていきそう
- 決済手数料の率を、プランごとの表示で見比べて決めたい
- 運営する人数や販売先が、今後増える見込みがある
BASEのグロースは、月の売上が約37万円を超え、かつBASEで運営を続けたい場合の選択肢です。Shopifyと比べるなら、同じ売上で3つの合計を計算し直します。
Shopifyは、新規ストアに3日間の無料体験があり、カード登録は不要です。体験後はほとんどのプランで最初の3か月が月150円、その後は通常料金になります。予算は標準の月額で組んでください。BASEの無料体験の有無は、BASEの公式ページで確認してください。
料金の出典 ·
よくある質問
BASEからShopifyに乗り換えるタイミングはいつですか? 本稿の計算では、平均単価5,000円の場合、月の売上が約9.5万円を超えると、Shopify Basicのほうが総費用は小さくなります。ただし、決済手段の構成と平均単価で分かれ目は動くので、自店の数字で計算し直してください。
BASEの手数料は、PayPayなどを使うと変わりますか? 変わります。PayPay、Amazon Pay、PayPalの利用時は、スタンダードで4.6% + 40円、グロースで3.9%と表示されています。
Shopifyの手数料は、どのプランでも同じですか? 同じではありません。Shopify ペイメントのオンラインカードは、Basic 3.55%、Grow 3.4%、Advanced 3.25%、Plusは2.9%です。固定手数料は0円です。
BASEのプランは途中で変えられますか? いつでも変えられます。グロースへは即時、スタンダードへは契約期間の終了後です。
次の一歩は、自店の月の売上を決めて、計算式に当てはめること
まず、半年後に見込む月の売上と平均単価を決め、本稿の計算式で、BASEのスタンダード、グロース、Shopify Basicの総費用を出してください。そのうえで、Shopifyの無料体験で代表商品を1点登録し、決済設定の画面で支払い方法と入金の項目を確認すると、乗り換えコストまで含めて判断しやすくなります。
確認した公式資料(2026年10月26日確認)


