保守を含む店と、部品や道具を組み合わせる店を並べた説明イラスト

販売に時間を使いたいならShopify、運用を組み立てたいならWooCommerce

初めて自社ネットショップを作り、サーバーの管理担当を置かずに商品登録や発送を進めたいなら、Shopifyから検討すると判断しやすくなります。すでにWordPressのサイトがあり、更新や保守を任せられる人がいるなら、WooCommerceも比較対象です。どちらが安いかを先に決めるより、「開店後に誰が何を担当するか」を決めましょう。

Shopifyはストアを運営するサービスを契約する方式です。WooCommerceはWordPressに販売機能を加えるソフトウェアで、サーバーや拡張機能を組み合わせて使います。サーバーとは、サイトのデータを保管して訪問者へ配信する場所のこと。両者とも自社ストアを作れますが、その場所の管理をどこまで自分で引き受けるかが異なります。

本稿は2026年10月4日に公式料金・ヘルプを確認しています。Shopifyの金額は日本向け表示の日本円(JPY)です。Etsyのような販売モールとの比較はShopifyとEtsyの違いで扱い、ここでは自社ストア同士の運営方法に絞ります。

Shopifyで新しいストアを3日間無料で試す

管理の範囲は、開店後の一週間を想像して比べる

ShopifyとWooCommerceの差は、商品を並べた画面だけでは見えにくいものです。商品を追加する、送料を変える、注文を確認する、機能を更新するという日常の仕事を並べると、自分の店舗に必要な体制が分かります。

Shopifyの料金にはウェブホスティングとSSL証明書が含まれます。SSLは通信を暗号化する仕組みです。店舗側では商品情報、配送、決済、アプリなどを設定し、販売の準備を進めます。基盤の保守が含まれていても、追加アプリの料金や動作、商品の説明まで自動で整うわけではないので、その部分の担当は必要です。Shopify公式料金

WooCommerceでは、利用するホスティング会社と保守の範囲を選びます。公式の更新ガイドはバックアップや検証用環境を使った確認を案内しています。検証用環境とは、営業中の店舗に影響させず変更を試す場所です。保守を外注する場合は「更新作業込み」だけでなく、更新後に購入手続きまで確認してもらえるかを見積もりに入れると具体的です。WooCommerce公式更新ガイド

たとえば、店主一人で商品の仕入れと発送を担当するなら、機能の更新時に調べる時間も費用の一部です。一方、社内にWordPress担当者がいて、既存サイトの保守とまとめて扱えるなら、WooCommerceの組み合わせ方を検討する余地があります。

料金は月額ではなく、同じ販売条件の年間総額で見る

ShopifyとWooCommerceの費用と運営責任の比較
比較点ShopifyWooCommerce
基盤ホスティングを含むサービスを契約WordPressとホスティングを組み合わせる
費用の見方プランに必要なアプリ・決済等を加える無料の本体にサーバー・拡張機能・保守等を加える
保守店舗設定と利用アプリを管理する更新・バックアップ・検証を担う体制を決める
比較の前提同じ商品・配送・決済要件で試す同じ要件と保守範囲で見積もる

Shopify Basicの日本向け通常料金は、月払い4,850円、年払いでは月換算3,650円です。年払いの表示は毎月その額だけ払う意味ではありません。契約時の請求額、税、更新条件を確認します。新規ストアの無料体験は3日間で、その後の割引期間は有料です。プランの細かい選び方はShopify料金ガイドを参照してください。

WooCommerceの本体は無料ですが、ストア全体の運営が無料になるわけではありません。サーバー、ドメイン、必要な有料拡張機能、保守費、決済手数料を加えて比較します。公式の米ドル建て費用例を、そのまま日本での見積額として使わないことも大切です。実際に選ぶ会社の日本向け契約条件で合計しましょう。WooCommerce公式料金

比較メモには「固定費」「注文ごとの費用」「作業費」の三つを書きます。固定費にはプラン・サーバー・アプリ、注文ごとの費用には決済など、作業費には初期設定と保守を入れます。初年度限定の割引と更新後の通常価格を分けると、二年目に予算が変わる部分を見つけやすくなります。

商品数が同じでも、定期購入、予約販売、会員別価格などの要件によって必要なアプリは変わります。「基本プランだけ」のShopifyと「必要な拡張機能を全部入れた」WooCommerceを比べず、同じ要件表を双方に渡して見積もるのが公平です。

拡張機能は数より、購入までの一連の動作を確認する

必要な機能を一つずつ探す前に、お客様が商品を選んで購入する場面を書き出しましょう。色やサイズを選ぶ、指定地域へ送る、クーポンを使う、支払うという流れです。各機能が単独で使えることと、同時に使って問題なく注文できることは別の確認になります。

Shopifyでは標準機能とShopify App Storeのアプリを組み合わせます。WooCommerceではテーマや拡張機能を選びます。テーマは店の見た目とレイアウトを決めるものです。使いたいデザインがあっても、必要な商品オプションや配送条件を表示できるか、スマートフォンで読めるかまで確認します。

比較用に商品を三種類ほど選び、「通常商品」「選択肢のある商品」「発送条件が異なる商品」を試すと実務に近づきます。これは機能数の競争ではなく、自店の注文を無理なく処理できるかを確かめるための例です。使わない機能を追加して判断を複雑にする必要はありません。

独自の購入フローを開発したい場合は、変更したい箇所を具体的に説明して、プランや実装方法を確認します。「自由に変更できる」という一般論だけで契約せず、誰が実装し、その後の更新を誰が担当するかまで揃えて選びましょう。

既存WordPressサイトがあるなら、移行する範囲を分ける

すでにWordPressで発信している場合は、すべてを一度に移す必要があるかから考えます。記事の管理方法を維持したいのか、注文管理をまとめたいのかで比較の軸が変わるためです。まず現在の商品、記事、顧客情報、受注履歴を分けて一覧にします。

WooCommerceからShopifyへの公式移行ガイドでは、データの整理・移行に続いて、商品確認、ストア設定、ドメイン、リダイレクトなどを扱っています。リダイレクトは古いURLから新しいURLへ訪問者を案内する設定です。デザインや拡張機能を、商品データと同じようにそのまま持ち込めると考えず、作り直す部分を事前に分けます。Shopify公式移行ガイド

たとえば、検索から訪問されている記事はURLとリンク先商品の対応を残します。新しいストアの商品ページだけを確認しても、古い記事からの導線が切れていれば買い物につながりません。公開前には実際に使われているリンクから入り、商品ページと購入手続きまで辿って確認する計画を立てましょう。

新規開店なら移行費は不要ですが、後から外部サービスを増やす可能性はあります。商品データや注文情報を取り出す方法も、無料体験中の確認項目に加えると、その後の運営を考えやすくなります。

よくある質問:無料・保守・集客はどう考える?

WooCommerceが無料なら、Shopifyを選ぶ理由はありますか? 本体の価格以外に、基盤を管理する時間と体制を比較するためです。商品や接客に集中したい店舗はShopifyの契約範囲を確認し、既存のWordPress運用を活用したい店舗はWooCommerceの保守見積もりを取ると判断できます。

Shopifyならアプリの管理も不要ですか? 導入したアプリの料金、利用目的、購入フローへの影響は店舗側でも把握します。不要な機能を増やさず、変更後の注文確認を担当する人を決めましょう。

どちらを選べば検索で上位になりますか? プラットフォームだけで順位は決まりません。商品の説明、分類、買い手の疑問に答える内容、ページの使いやすさなどを継続して整える必要があります。比較時は、必要な情報を自分の体制で更新し続けられるかを見てください。

開店日が近い場合は何を優先しますか? 必須の決済と配送が動き、商品情報を更新できる状態を優先します。作り込みたい部分は開店時の必須要件と後から追加する要件に分け、初日から全部を実装する前提にしないと計画が立てやすくなります。

次の一歩は、Shopifyの無料体験で一つの注文経路を作る

サーバー保守の担当を置かず自社ストアを始めたいなら、Shopifyの新規ストア無料体験で、代表商品を登録し、配送・決済の設定項目を確認しましょう。見た目だけでなく、日々の商品追加と注文処理を自分で続けられるかが判断材料です。

WooCommerceと迷う場合は、同じ代表商品と必要機能のメモを使い、保守を含めた見積もりを並べます。Shopifyの新規ストアを試した結果を基準にすれば、費用の差がどの仕事の差なのか説明しやすくなります。開設の順序はShopifyの始め方で確認できます。